2015年1月24日土曜日

「期待値」とその戦略的重要性

なんといいますか....このままこの方向にアクセルを踏み続けると、最終的には誰も人のいない荒野にしかたどり着かないような予感が早くも猛烈にしてきているわけですけれども、今後このブログで扱いたい話に、期待値の理解が前提になるという事情がありまして、ちょっとゼロベースで出来るだけシンプルに「期待値」について整理するところからはじめてみたいと思うのであります。



・「期待値」とはなにか


まず「期待値」のイメージなんですけど、たぶん、一番わかりやすいのはこういう問題を考える時ですかね。














これ、こういう場合。

AとBのどっちが得なんでしょうか?問題。
「当選確率」も「当選金額」も異なってるので、パッと見だとどちらが得なのかわかりにくいですね。
直感的な判断がしにくい。

なんで、これを比較するために、確率×効果を計算してやるわけです。
こんな感じ。




















そうすると
A=6万円, B=6.25万円とわかるんで、「ああBの方が得なんだな」ってわかる。
この確率×効果で求められる数字が、まぁ「期待値」ってやつなんです。

もちろん現実世界だったら
「ひゃっはーww神様は俺のことが大好きなんだなーww運気チートww」
という人はAを
「どうせ僕みたいな人間が当たるわけない...ウツダシノウ」
という人はBを引いたりするんだろうと思うんですけども

そういうのを考えずに、単に数理計算上で、客観的な大小比較ができるようになるよ、ってことです。






















以上。

期待値ってのは、うん、まぁだいたいこういう話です。
全然難しい話じゃないんです。





・「期待値」が必要な理由

で、ixaの話なんですけれども。
例えば、これは出陣直前の画面キャプチャーです。





















この部隊の攻撃力はいくつなんでしょ?

まず、実際の攻撃力=素攻×発動したスキル効果の合計、ですよね。

「素攻」って呼んでるのは、青丸で囲んだところの数字で、「馬適正Bの武将に精鋭騎馬をそれぞれ2500くらいずつ載せたぜ!」的な話ですから、変動する要素がなく、出陣前に確定します。
この例だと、279747の部分ですね。

一方、スキルに関しては、赤枠の部分に所持スキルと発動率が一覧になってるんですけども、どのスキルが発動するかは出陣前にはわからないですよね。
だって毎回、発動するスキルとその効果は変わってしまうから。









そこで、変動する部分=スキルの発動と効果、については「期待値」を使って定数にしちゃうわけです。
確率×効果を計算して、乱暴に言ってしまえばスキル効果の平均値を見込むんですね。

例えばこの例だとこんな感じです。

















この黄色の部分が「スキル期待値」の合計=部隊が見込めるスキルの効果、です。
91.98...のところです。
「大体平均すると+92%程度の上昇の効果が見込めるね」って話。

で、素攻にこの91.98を乗算してやると、部隊攻撃力の期待値がでてきます。

279747×(100+91.98)=537058

こんな感じ。

さっきの例だと、部隊攻撃力の期待値は537058、とわかるわけです。


で。


この期待値は一体何の役に立つんでしょうか?

一つは、くじの例と同じように、客観的な大小比較ができるようになる、ってことです






















部隊の強さを表現する時って

「馬2軍!」

とか

「All特武将部隊!」

みたいなに表すことってけっこう多いと思うんですけども、無強化の極部隊に赤備えを満載した部隊よりも、特武将にしっかりスキルを二つずつ追加している部隊の方が期待値が高いということも全然あるわけですから、武将のレアリティやランクは部隊の強さを正確に表さないんですよね(もちろんポテンシャルは全然違いますが)。
なんで、大小比較をするためには「期待値」が必要になってくるというわけです。




そんでもう1つ、こっちが元々したかった話なんですけれども、「出陣前」に自軍力を把握できる、ってことです。






















だってね、攻防の大小で勝敗を競うゲームなのに、あらかじめ自分の部隊がどれくらいの攻撃力をもってるか把握できてないって問題だと思いませんか?

上官「よし、いっけ突撃だ!突っ込め!!」
兵士「じょうか~ん、相手の戦力相当ありそうなんですけど大丈夫すかー?」
上官「知らねーよ、とりあえず1回攻撃してみればわかるだろ、運良かったら勝てるだろうし、おまえらがもし全滅した撤退するから早く突撃してこいよ」
兵士「・・・(偉くなりたい、次は人を使う側になりたいよ、、もし次があればだけどな!.)うおおおおお突撃ぃぃいいい(号泣)」


こんな話になっちゃうんで、出陣前に自軍の力を把握しておきたいわけですよ。

















だから、期待値を用いて定数化してやる必要があるという事なんです。

そして、あらかじめ(出陣前に)自軍の力を把握できるということは、運否天賦でなく「戦略」的なアプローチができるようになるという事です。

戦略的アプローチって言ってるのは、例えばこういう話。
ちょっと仮定が足りないんですけど、まぁアバウトな感じで。














どうでしょうか。

ixaには、自軍力 < 0.25×敵軍力 の時、自軍は壊滅してしまう、というルールがあるので、単独で突っ込んだりすると1軍がデッキを外れてしまいます。
充実した部隊なんてたくさん持ってる人はそう多くないはずなので
自軍攻撃力>0.25×敵軍力 
の状況を作り出して、1軍を2回以上使える状況を作りたいですよね。

なので、この問題の場合だと、 50x > 0.25×500=125 の時、つまり x > 2.25 の時に1軍を2回以上使えるってことなんで、x=3の時、つまり3人以上集まってから攻撃した方がよさそう、ってなります。
(兵士損失とか他の要素は一切考慮しない、って場合ですけどもね)


こういう話です。

「影武者戦」を例にしたのは「対人戦」よりもシンプルに考えられるからなんですけども、「対人戦」でもこういう戦略的判断を求められる場面って結構存在していて、この例のように「期待値」による自軍の把握が前提になってる事が多いんですよね。

戦略的に戦うという事は「期待値」が前提になってしまうんです。

なんか結局、長くダラダラしたエントリーになってしまったんですが、
けっこう「期待値なんて廃野郎がおれつえええええええするためのもんだろ」って人も多いと思うんですけれどもで、弱者側が強者と対峙するためには「戦略」が必要で、そのためには「期待値」が必要だよね、って話がこのエントリーで言いたかった事です。






2 件のコメント:

  1. 次の記事が気になります♪
    (カイジネタが分からなくて辛い)(フラグ)

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  2. 伊予タンあり^^

    カイジは知らないまま死ぬと人生損だぜ!!!!
    読もう!!

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